シルバー製品に関して


シルバーの特性について

シルバー製品は、使用有無に限らず黒く変色する事があります。もちろん変色していくことによりそれがシルバーの「味」となったり、使っていく上での細かなキズが鈍い光沢を醸し出し、いい風合いとなって、よりいっそう愛着のあるアクセサリーとなるのがシルバーの特徴でもあります。

シルバーは空気中の硫黄分により、硫化銀の皮膜を作り徐々に黒ずんできます。また、皮膚にあたる部分が黒ずんでくるのは、皮膚や髪を構成しているたんぱく質の成分であるシスチンというアミノ酸に硫黄が含まれているからです。また、硫黄は医薬品の皮膚クリームや軟膏にも含まれていて、強い皮膚を作る蛋白質の成分として重要な役割を持っていますが、シルバーには硫化という作用を与えます

しかし、使っていく上での汚れや黒ずみ、小さなキズなどは、少しのお手入れで買ったときの輝きを取り戻すことができます。例え、200年前に作られた銀のアクセサリーであっても正しく手入れをすれば、当時の輝きがよみがえります。

■シルバーアクセサリーのお手入れ方法

変色したシルバーを元の光沢や風合いに戻したいとか、細かいキズを落したい、石の裏側やスキマにこびり付いた汚れを落したいなど、その状態によって手入れの方法が異なります。簡単にいえば下の表のようになります。ただし、シルバー製品でもトランペットなどの管楽器やカトラリー(銀食器)はそれらの専用クリーナーでお手入れしてください。ここではシルバーアクセサリーのお手入れについて説明しています。

  • 黒ずみを取る:専用のクリーナーを使います。但し、いぶし加工などをしているものは注意が必要です。
  • 汚れを落す:水やぬるま湯、中性洗剤で洗います。汚れがひどい場合は、専用のクリーナーや超音波洗浄機を使います。
  • キズを取る:小さいキズは研磨剤が入った専用のシルバー磨きクリーナー(クロスタイプ、ペーストタイプ)を使います。大きなキズはサンドペーパーでキズを取ります。但し、表面加工をしているものは、注意が必要です。
  • 変色を防ぐ:変色防止剤の入った専用のクリーナーか専用の変色防止剤を使います。

■黒ずみを取る

シルバー特有の黒ずみの原因である、硫化皮膜を取り除くには、専用のクリーナーを使うと簡単に黒ずみを取ることができます。専用のクリーナーには、布に研磨剤をつけたクロスタイプ、科学的にシルバーの表面の硫化銀皮膜を落とす液体タイプ、研磨剤を配合したペースト状のタイプ、最近ではローションタイプや半練りタイプ、スプレー式など、各社から様々な商品が発売されています。

■汚れを落とす

軽い汚れは、水やぬるま湯で洗えば、簡単に落とすことが出来ます。しかし、細かい細工が入ったものや、石を止めているスキマなどの汚れは、簡単に取れない場合があります。その場合は、前述の専用のクリーナーを使うか、超音波洗浄器などを使うと、細かいスキマまで汚れを取ることが出来ます。

●超音波洗浄器を使う

超音波洗浄は人間が聞くことができる限界(2万ヘルツ)より高い周波数の音波を利用してものを洗浄するシステムです。液体中で超音波を発生すると、洗おうとする物体に接した液面が加圧・減圧を繰り返し、減圧時には非常に細かい無数の真空状の気泡(キャビテーション)が発生し,加圧時には、このキャビテーションが押しつぶされ、液体同士が激しくぶつかり合い強力なエネルギーを発生します。この衝撃力が、物についている汚れを吸引・剥離するのです。表面だけでなく、石の裏側やブラシなどが入りにくい細かなスキマもきれいになります。メガネやアクセサリーなどをきれいにする為の数千円のものから、業務用に数十万円もするものがあります。

■キズを取る

細かいなどは、前述の研磨剤を含ませたクロスタイプクリーナーで磨くと、簡単に取ることができます。また、かなり大きめなキズや深いキズは、買ったところで直してもらうか、専門の業者(銀細工を行う工房)などで直してもらう事をおすすめします。しかし、ある程度のキズであれば(表面に細工がなく、浅いキズ)、サンドペーパーを使ってキズを取ることも可能です。

●サンドペーパーで磨く

サンドペーパーは、基材(紙又は布)に研磨砥粒を塗布し乾燥・硬化させたものです。サンドペーパーに用いられる研磨材の粒度(粗さ)は#40-#2000位が使われます。また、磨き専用の#4000・#15000といった超微粉粒子を使ったものがあります。特に、シルバーアクセサリーなどに使う、耐水ペーパーは粒度の幅も広く、水ペーパーとも呼ばれ、空研ぎより水を使えば、持ち味を引き出せるタイプのサンドペーパーです。砥粒にはシリコンカーバイトが使われ、基材にも耐水処理をしたクラフト紙を使用しています。東急ハンズやホームセンターなどで一枚70円から100円程度で販売しています。この方法は、お手入れというよりリペアの範囲で、クロスで取れないキズを落とす場合に用いられます。表面加工などある場合は、専門の業者に出すことをオススメします。

■お手入れ裏技

専用クリーナーなどが無く、買いに行くのもめんどくさい場合の、ちょっとした裏技です。スターリングシルバーで実績すみです。ハッキリ言って下の方法でも、ある程度キレイになります。しかし、シルバーだと思っていても、違う素材だったり、石付きのアクセサリーなどは、キレイになるかどうか分かりませんし、変色するかも知れません。下の方法で行う場合は、自分の責任のもと行って下さい。

●ハミガキ粉で磨く

一般的に歯磨き剤には発泡剤(合成界面活性剤)や湿潤剤、重質炭酸カルシウムなどの研磨剤、水分で全体を構成しています。この界面活性剤により汚れを落とし、研磨剤によって表面を削る事できれいになります。しかしこの方法も鏡面仕上げされたものは、光沢を失わせる場合もあり、ロジウムメッキなどの表面をコーティングしているもののコーティングをはがす場合がありますので注意してください。方法は、歯磨き粉を少量乾いた布につけ、変色した部分を擦ります。これでだいぶきれいになります。細かい細工のあるものやチェーンなどは、ハブラシに付けて磨けば細かいスキマもきれいになります。磨いた後はよく洗ってください。

●ベーキングパウダーを使う

ベーキングパウダーに含まれている重層(炭酸水素ナトリウム)と助剤(複数の酸性剤)が水に溶解し反応して、炭酸ガスを出し、更に加熱によりこの反応が加速され、その作用によって金属の表面についた汚れなどを落とします。つまり原理は超音波洗浄機と自動食器洗い機を足して5で割った感じです。欠点は時間がかかるということで、汚れの状態によっては数時間かかる場合があります。でも、ベーキングパウダーで磨くのは...。




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